御本手(ごほんで)について

2022年6月5日|おうちカフェ, おうちごはん, 取り扱い, 木のね, 益子焼, 粉福(こふく)

粉福花楕円皿L

焼きものの世界は奥深いです。日本において焼きものは桃山時代から続いておりまして、長い長い月日が流れております。そんな長い歴史の一端を担う事ができている事に改めて焼きもの制作に携われていることに感動いたします。

長い歴史の中のほんの少しの焼きものの時間の中で時々聞かれる事があります。それは、粉福(こふく)の器のほんのりピンク色に発色しているものは何かしらという事です。

粉福花楕円皿L
粉福食パン皿
粉福スープボール-honeypot-

例えばこれらのような全体的だったり一部分だったりですがほわっと不規則にピンク色だったり、ピンク色のところに白色の斑点のようだったり。これが御本手(ごほんで)です。

木のねの作り出す「粉福の器」には御本手が必ず見られます。結論から言いますとこのピンク色は消す事はできません。

器を焼成の仕方は色々あり厳密に言えば焼成する季節や天気にも影響を受け、窯焚きをする作家三によっても大分違ってきます。焼成の方法の中で焼成中酸素を窯の中にあまり送り込まないで焼成する「還元焼成」という焼成方法で主に粉引きを焼成すると粘土からの鉄分の影響を受けこのようなピンク色の斑点模様が出現します。

意図的に模様をつけたのではなく、器自身が自ら発色してくれたものなのです。窯のなかの変化「窯変」の一種でしょうか。窯の中のロマンだと思っております。

3年ぶりに行われた益子春の陶器市で、ほんのりピンク色がかわいいと言って下さったり、色々な出方をしている御本手を好みの出方のもので器選びをしている方もいらっしゃったりしました。また、器初心者の方が器を使ったときにピンク色にしてしまったと勘違いをしてピンク色の取り方は?とお尋ね頂きました。

人が皆違う顔であるように器もみんな違うのです。「個性」なのだと思います。世界に一つしか無い訳で、目の前の器は全てたった一つしか無いそれはそれは大切な子供たちなのです。

そんなたった一つしかない器で毎日のお食事を楽しんで頂きたいと願ってやみません。

世界に一つしか無い器でたった一つのお料理を盛り付け!

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